4月に入り、Slock.itのYoutubeチャンネルにイーサリアムウォレットの利用方法がアップされた。
公式発表が近いのか、イーサリアムユーザーの周りではにわかに期待が高まっている。
◇Slock.itとはどんなプロジェクトなのか
Slock.itとはイーサリアムのスマートコントラクトを利用したプロジェクトであり、ドイツのスタートアップ。
Airbnb(エアビーアンドビー)やUber Poolに代表される、シェアリングエコノミーに分類されるサービスとなる。
掲げるコンセプトとしては「あらゆる物を第三者の仲介なしに、借りる、売る、シェアする」
すでにシェアリングエコノミーには様々なサービスが存在するが、Slock.itの特徴としては、上記のコンセプト通り第三者の仲介を必要としないことにある。
つまりスマートコントラクトを利用することにより、空き部屋、車、自転車などのシェアリングを全てシステムが自動で管理可能となる。
◇安全なシェアリングエコノミーをイーサリアムで提供
イーサリアムのスマートコントラクトプラットフォームを利用することで、シェアリングエコノミーに参加する際の課題が解決される。
サービスをシェアリングサービスに提供する際、サービス品、代金の管理、ユーザーデータが発生する。
まずSlock.itはその名の通り、スマートコントラクトを利用した電子錠の役割を持つ。例として車をSlock.itを利用してシェアサービスに提供すると、ユーザー間との鍵の管理が発生する。
既存のシステムではではサービス提供者が鍵を管理し、ユーザーとの受け渡しを行う必要がある。しかし、Slock.itでスマートコントラクトを利用すれば物理的な鍵が必要にならない。
ユーザーが車を利用する際にスマートフォンから認証を済ませれば、利用可能となり、利用を終えたら代金がイーサリアムにて安全にサービス提供者へ支払われる。
そして、サービスを利用するユーザーのデータはブロックチェーンにて記録、共有されるためサービス提供者は運用コストをかけずに安全な運用が可能となる。
またSlock.itはサービスの主体がスマートコントラクトでの運用となるため、DAOに分類される。そのため、シェリングサービスを提供したくとも、運営企業が提供を終えたなどといった事態が構想上は起こらないとされる。
このような要因もシェアリングサービス、そしてIoTの仕組み自体を作り変える可能性を感じさせる。
◇大手エネルギー企業と提携し電気自動車産業へも参加
Slock.itのパートナーにはMicrosoftやSAMSUNGなどの大手メーカも参加している。
そしてその中でも注目を集めるのはRWE、ドイツ国内で2位の規模を誇る電力企業だ。
すでに電気自動車の充電サービスへイーサリアムを利用することでスムーズな決済を実現する構想を発表している。イーサリアムプラットフォームを利用することで信号待ちの間に充電可能となり、さらに電気自動車自体をデジタルウォレットとして利用可能とする。
未来予測市場サービスAugurが注目を集め、digixDAOのクラウドセールが12時間で6億円以上を集め即日完売するなど、今後もイーサリアムプラーットフォームのプロジェクトは躍進を続けそうだ。
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