アルゼンチンのブロックチェーンスタートアップが100万ドルの資金調達に成功した。
ブエノスアイレスに本社を置くRSK Labsがデジタルカレンシーグループ、ビットメイン、コインシリアムらから支援を受けることとなった。
RSK Labsはサイドチェーンを利用したスマートコントラクトプラットフォーム「Rootstock」の開発を行っており、イーサリアムプラットフォームの競合と言える。
サイドチェーンとは複数のブロックチェーンを活用することで多様な機能を実現しようとする概念であり、今回のRSK Labsはスマートコントラクトへの活用例である。
ビットコインのブロックチェーンを「メイン」のブロックチェーンとすると、その他が「サイド」のブロックチェーンとなることからサイドチェーンを呼ばれている。
◇加速するスマートコントラクト競争
以前からイーサリアムは情報セキュリティ面での脆弱性が指摘されてきたが、Rootstockのスマートコントラクトはセキュリティ性能の高さが特徴となりそうだ。
またRootstockはイーサリアム以上の処理速度を備えており、すでにPayPalが必要とする処理速度と同レベルに達したとした。
資金提供を行ったビットメインのCEOは「スマートコントラクトを扱う企業で最も将来性がある」と評価。
しかしサイドチェーンにも課題が残されていない訳ではない。
指摘されていた採掘(マイニング)と呼ばれる仮想通貨の入手速度に、メインチェーンとサイドチェーンで差が大きい場合にセキュリティリスクが高まる可能性がある。
またシンプルなブロックチェーンに比べ採掘に掛かる費用が大きいため、運営コストが掛かる、また採掘者が限られ51%アタックの標的になりやすいといった課題も指摘されていた。
イーサリアムもバージョンアップを繰り返しており、セキュリティ性能の向上を公表するなどスマートコントラクトの世界も盛り上がりを見せている。
スマートコントラクトへの期待とともに、各スタートアップの競争も激化しそうだ。
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