【Zaif(ザイフ)とは】 -国内初の仮想通貨取引所の特徴とは-

◇Zaifとは -国内最長のビットコイン・モナーコイン取引所

Zaifとは大阪府大阪市に本拠を置くテックビューロ株式会社が運営する仮想通貨取引所のこと。元々etwingsという取引所がモナーコイン(monacoin)と日本円を扱っていたが2015年3月4日にテックビューロ社が買収し、その後Zaifへ名称変更、ビットコインの取り扱いを開始した。

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◇Zaif概要

  • 取引所名称:Zaif(ザイフ)
  • 取引所URL:http://zaif.jp
  • 取引開始日:2014年4月8日(前身のetwingによる
  • 運営会社:テックビューロ株式会社(Tech Bureau, Corp.)
  • 運営会社HP:http://techbureau.jp
  • 代表者:朝山貴生
  • 運営会社所在地:大阪府大阪市西区西本町1-4-1オリックス本町ビル4F
  • 取扱仮想通貨:ビットコイン、モナーコイン
  • 取扱通貨:日本円
  • 手数料:-0.01%(2016年4月現在)
  • 資本金:1億1,100万円(資本準備金含む)

◇Zaifの提供するビットコイン、モナーコインサービス一覧

  • ビットコイン・モナーコインの売買、取引所、信用取引サービス

他のビットコインなど仮想通貨取引所同様、売却希望ユーザーを待つことなくZaifから即時的に仮想通貨を購入できる「簡単売買」、ユーザー間での仮想通貨の取引をZaifが仲介する「取引所」機能、そしてビットコインだけでなくモナーコインを利用した「信用取引」が可能となるサービスをZaifサイトでは利用できる。

 

  • Zaif Payment -手数料が無料である、ビットコインとモナーコインを用いた決済サービス-

Zaifは一般ビットコインユーザーを対象にしたビットコイン取引所のイメージが強いが、消費者向けサービスも提供している。それが店舗向けにビットコイン・モナーコインでの決済が可能となるサービス、「Zaif Payment」である。店舗への買い物客が支払いをビットコイン・モナーコインで済ませることができ、店舗側は支払い金額を2営業日後に日本円で受け取ることができる。

また仮想通貨は価格変動が大きいと言われているが、その際のリスクの負担はZaif側が請負い、クレジットカード決済などで発生するチャージバックと呼ばれる決済を終えた後の支払い取り消しがないため、Zaifではクレジットカード決済よりも気軽に利用できるとしている。

 

  • スマートATM -会員登録が不要の個人間でビットコイン・モナーコインを売買するサービス-

Zaifの特徴的なサービスと言えるのは取引所外、対面にて個人間でビットコイン、モナーコインを売買するスマートATM。

投資のような形での仮想通貨運用を考慮しておらず、会員登録など個人情報の登録をせずに購入を希望するビットコイン・モナーコインユーザー向けのサービスとしている。

ZaifのサイトにてスマートATMのサービスページを開くと自身の位置情報に基づいて、近くでビットコイン・モナーコインの販売をしているユーザーが表示される。実際に開くと地図の下に購入を受け付けているユーザーの住所や携帯電話番号、メールアドレスなど連絡先が一覧となっている。

その後、Zaif経由ではなくユーザーと直接連絡を取り合いビットコイン・モナーコインのやり取りを行うことになる。その際にペーパーウォレットやホットウォレットが必要になるため、ウォレットの準備は必要。

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◇Zaifは元々ビットコインウォレットサービスとしてスタート

Zaifとは元々ビットコインウォレットとして提供されていたサービスであり、現Zaif運営企業であるテックビューロ株式会社内のブロックチェーン研究部所「ラボ」にて開発された。当時は現SNS株式会社ファウンダーの堀江貴文氏が技術顧問を務めたことでも話題となった。

その後、インフォテリアやDeNAの投資を担当した現日本テクノロジーベンチャーパートナーズ(NTVP)代表の村口和孝氏が資金提供を行い、朝山貴生氏がetwingsを買収し、Zaifを取引所とした。

「Zaif」の名称の由来はブロックチェーンやビットコインなど次世代のテクノロジー、通貨に対応した次世代の財布という意味で財布に「’」をつけた「財’布(ざいふ=Zaif)」から付けられている。

代表の朝山貴生は関西学院大学の商学部を卒業しているが、在学中からインターネットの広告システムサービスにて起業していた。その後シリコンバレーへ渡り、クレジットカード決済に関するサービスや、静止画だけではなく音声や動画、ユーザーとのインタラクティブなコミュニケーションを行うリッチメディア広告サービスに携わるなどした。

日本へ帰国した後はソーシャル広告やネイティブ広告に関するサービスを提供し、現在に至る。経済産業省が主宰するブロックチェーン検討会のメンバーでもある。

またテックビューロは他社との業務提携も多く、以下に主なものをあげる。

  • 2016年1月29日 さくらインターネットが行うプライベートブロックチェーンに関する実証実験へ「mijinクラウドチェーンβ」を提供
  • 2016年2月1日 ブロックチェーンを用いた、ゲーム向けバックエンドシステムをGMOインターネットと共同開発
  • 2016年2月12日 Dragonfly Fintechとのブロックチェーン合弁事業へ合意。
  • Kataribeブログに対し1000万円に相当するビットコインの配布を行う。投げ銭機能と記事執筆者に対しての買取を担当。

 

◇Zaif以外のテックビューロ株式会社の事業

Zaifの運営を行うテックビューロでは、ビットコイン取引所以外の業務も扱っている。先述した通りテックビューロや代表の朝山氏は元々インターネットの広告サービスを手掛けていたため、Zaif以前のそちらの歴史の方が長いためだ。

  • cloak printcloak print(クローク・プリント)は実際に目で見えるプリントとデジタルカメラなどのレンズを通した場合に見えるプリントを別々に行うことができるサービス。一見すると薄透明のデザインがデジタルカメラやスマートフォンのカメラで撮影するとより鮮明に浮かび上がる。なので2つの異なるデザインを重ねることも可能。
  • cloak codescloak codes(クローク・コード)はクロークプリントと同様にスマートフォンなどのカメラを通すと浮かび上がる特別なプリント技術。それを二次元のバーコード技術へ利用し、ポスターなどにバーコード用のスペースを書くをする必要なく、写真などの上にバーコード印刷が可能。こちらは特許を出願中とのこと。
  • amedamaamedamaはクッキーを利用することなく、スマートフォンに掲載される広告の効果測定が可能なトラッキング技術。高精度に端末をマッチングさせることが可能。Overtex社が提供する広告サービス「Soendo」にて導入済み。
  • QrustQrustQrustQrustは現在主流となりつつあるソーシャルメディアによるユーザーのリアクションからウェブサイトやSNSユーザーの持つ、影響の大きさを数値化するための解析テクノロジー。上記Overtex社の広告サービスへも導入済み。
  • codes
    codesとは「 Cash on Delivery with Electronic Settlement」のイニシャルを取ったもの。日本製のインフラ技術を利用し、インターネット上のコンテンツを現金にて決済可能にするビジネスモデルを提供するサービス。特許取得済み。

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  • mijin
    プライベートブロックチェーン構築用のプラットフォームシステム。ブロックチェーンの特徴である情報セキュリティ性能の高さや運営コストの削減、ゼロタイムダウンに加え、利用環境に適応し高精度なスループットを行うとしている。「mijin」の名前の由来は日本の忍者が利用していた武器である「微塵」から来ている。分銅が3本の鎖の先に付けられているこの武器は、投げつけることで相手を微塵にすることから、非ブロックチェーンのデータベース管理に対する常識やコストに対する概念を微塵にするとのこと。ビットコインなど全世界規模での利用が期待されるブロックチェーン技術を、企業内など限られた環境にて利用するためのプライベートブロックチェーンとの利用を打ち出している。2018年までに、金融機関で利用される業務システムの運用コストを1/10以下にすることをミッションとしている。

 

[mijin詳細動画]

 

独自のブロックチェーン製品の開発を行うなど高い技術力を持つと推測されるテックビューロが運営するZaif。

先日はZaifの前身であるetwingsから数え運営期間2年の節目に日本初の取引高10億円を記録したが、ますますビットコイン取引所が数を増す中、今後はZaifどのような展開を見せるか。

 

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