2015年の日本FinTech市場を分析したレポートを矢野経済研究所が公表した。矢野経済研究所によると国内市場は今後5年で570億円近くまで成長するとのこと。今回のリサーチでは市場規模拡大のための要因としては今後の政府や企業の業界に対するサポートが重要であるとした。
今回の調査では以下の8分野にFinTechを業種ごとにグループ分けした。
・ソーシャルレンディング
・クラウドファンディング
・投資・運用情報サービス
・ペイメント・決済
・ブロックチェーン
・企業向けクラウド型会計ソフト
・家計簿・経費精算アプリ
・金融機関向けセキュリティサービス
今回のリサーチによると今年度のFinTech市場は34億円と予測している。大手銀行などがベンチャー企業を対象にしたイベントを頻繁に設けるだけでなく、大手企業がベンチャーと業務提携を行うなど市場が盛況だったとした。
特に上記8項目の中でもソーシャルレンディングと企業向けクラウド型会計ソフト分野の市場規模が伸びているとした。ソーシャルレンディングは一般に融資を得るのが困難な不動産開発業の早いステージから参入可能のため市場成長の余地があるとした。また既存の非クラウド型の会計ソフトを利用していた企業の中でも、中小規模の企業でのクラウド型会計ソフトへの切り替えが進むと予測している。
そして上記分野の中でも特に2017年度以降、ブロックチェーン技術を取り入れたシステムの市場が拡大し、2020年度に570億円規模に成長するFinTech市場の核になるとした。さらに重要な成長要因である政府や大手企業のサポートも準備されつつある。今後さらに法の整備や金融機関、大手ISerによるベンチャー投資や提携の進行速度が市場成長を大きく左右するとまとめた。
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