2月、ドイツで行われたカンファレンスで投資家J・クリストファー・フラワーズ氏がKintech市場の隆盛に対し慎重な考えであることを明かした。「ビットコインが米ドルの地位を脅かすことはない。またそれと同様にFinTechが発達しても銀行がなくなることはない」と言った趣旨の発言を行ったとのこと。
フラワーズ氏は現在新生銀行にて社外取締役を務めており、元々投資銀行ゴールドマンサックスに20年近く在籍した後自らプライベートエクイティ投資会社、JCフラワーズ&カンパニーの創業、フラワーズナショナル銀行へ役員として所属するなど投資経験も豊富である。
そして現在FinTech市場はシリコンバレーやニューヨークなどで多くのスタートアップが立ち上がるなど確かに盛り上がりを見せている。しかし、そのような状況を顧みても有力な金融機関などの支援を獲得し、ビジネスとして成長できるスタートアップは一握りだとフラワーズは予測している。
スタートアップの多いシリコンバレーでも短期間で業績を伸ばす企業は長期的なビジネス成長に至らないことも多く、スタートアップと接点の多い投資業界などでも警戒する見方があるという。アメリカの銀行では無担保にてローンを組みことを敬遠するので、無担保の融資のみを目的としたスタートアップも存在する。
他の分野でも同様だが、一過性の流行としてFinTechをビジネスにするのではなく数年、10数年単位で生き残りにはそれなりの計画性が要求されるということだろう。
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