ビットコインの不正決済監視サービスが500万ドル調達

 

先日、英国のスタートアップEllipticが500万ドルの資金調達に成功し話題を集めた。

Ellipticは英国に本拠を置き、2014年にも保険機能を付加したビットコインサービスを発表し、200万ドルを集めた。

今回の出資は以前から出資を行っているOctopus Venturesを始め、Paladin Capital Groupが中心となり、Digital Currency Groupなどから集まったとのこと。

Paladin社の役員には以前に軍将校を務め、国家安全保障局にも在籍したKenneth Minihanも名を連ねている。Paladin社は情報セキュリティや諜報に関するサービスを提供する企業を中心に出資を行っている。すでにEllipticが米国の法律系行政機関へ普及するようPaladin社が働きかけていることも明らかになっている。

Minihanは「Ellipticの提供するブロックチェーン監視サービスは、将来ブロックチェーンシステムの重要な位置を占める。私たちは米国政府への知見とコネクションを活かし、米国にてEllipticのサービスが広く使われることをサポートする」と語った。

今回出資を受けたEllipticのCEOであり共同創業者のJames Smithは今回の資金調達に関して以下のように語った。

「今回新たに私たちに出資する投資家は、ブロックチェーンはもちろん法律に関する行政機関、グローバルな金融サービスに対する充分な専門知識を有する。私たちがこれから事業を拡大していく上で重要なサポートを果たしてくれると感じている。すでに事業範囲はアメリカまで及んでおり、さらなる事業拡大を実現していくだろう」

今回の資金調達成功の背景にはヨーロッパ全体にて仮想通貨と法定通貨のトレードにおいて、増加するビットコイン取引のモニタリングを強化する規制当局の思惑もある。

以前からテロ団体の資金源にビットコインなど仮想通貨が利用されているとの疑惑を受けての流れと推測される。2月にはヨーロッパ議会が「ビットコインなど仮想通貨と法定通貨とのトレードにおける匿名性は、近い将来なくなるだろう」との考えを示した。

「最新技術は、まず軍事関係者とテロリストが利用する」との言葉もあるが、過度でなく適切な規制が働くことでブロックチェーンの発展を期待したい。

 

Pocket
LINEで送る

Be the first to comment

Leave a Reply

Your email address will not be published.


*