ZaifにてXEM取り扱い開始、テックビューロ朝山氏がNEMディレクターに

本日テックビューロ株式会社が運営を行うビットコインなど仮想通貨の取引所Zaifにて、仮想通貨「XEM」の取り扱いが始まったと明らかになった。

また合わせてテックビューロ株式会社代表を務める朝山貴生氏がブロックチェーンプロジェクトNEMのディレクターとなることも伝えられた。

 

◇新たにZaifで取り扱う「XEM」そして「NEM」の特徴とは

XEMとはNEM(New Economy Movement)というブロックチェーンプロジェクトにて発行される仮想通貨の名称であり、NEMの基軸通貨である。

NEMプロジェクトの創設は2014年1月に行われ、特徴としてはセキュリティ面に力を入れておりマルチシグ(単一ではなく、複数の許可がないと作動しない仕組み)を導入している。

また「Namespace」と呼ばれるドメインシステムに似たアセットの管理方式を用いており、2つ以上のアセットを管理する場合ツリー構造にて扱うことができる。そして独自の仮想通貨を発行する機能である「Mosaic」という機能を備えており、XEMもMosaicにて作成された通貨のひとつとなる。そしてそれらの機能をAPIにて、接続できる。

テックビューロ社にて提供されているプライベートブロックチェーンシステム「mijin」の開発にはNEMのコアデベロッパー3人が、テックビューロ社所属として参加、その後9ヶ月でNEMの基軸通貨であるXEMの時価総額は約100億円(およそ60倍)へと発展。

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その間テックビューロ社がNEMの認知及び普及に務めたことから、テックビューロ社代表の朝山貴生氏が日本におけるNEMのディレクターへ就任することが正式に公表された。朝山氏は今後日本国内を対象としてNEMの認知、普及またマーケティングを担当するとのこと。

 

◇ZaifにてNEMの基軸通貨であるXEMの取り扱いが始まる

今回発表されたテックビューロ社朝山氏のNEM、日本ディレクターへの着任と合わせてテックビューロ社が運営するビットコインなど仮想通貨取引所ZAaifがNEMの基軸通貨となるXEMを取り扱い始めた。

今後のZaifでのXEM取り扱いスケージュールとして発表されたのは、まず現段階で日本円とXEMの取引、そして2週間を目処にXEMとビットコインの取引を、さらに1ヶ月を目処にXEM積立サービスとして口座からの自動引落し利用を始めていくとのこと。

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◇NEMとmijinの関係、また新製品Catapultとは

今回発表が行われたNEMとはビットコインのようにパブリック型(環境が整えば不特定多数が利用出来る)ブロックチェーンプラットフォームだ。そしてNEMのコアデベロッパーがテックビューロ社へ移動し開発されたのがmijinであり、その用途としてはプライベート型(特定の企業内など、利用者を限定する)ブロックチェーンである。

NEMの開発に携わった技術を持つ技術者が開発したプライベートブロックチェーンであるmijinは、NEMの特徴であったAPIアクセスの互換性を備えたままデータ取引の処理能力を格段に上げたとのこと。

今年の春には世界的にも早い段階である銀行システムでの勘定機能に対する実証実験が成功、またマイクロファイナンスやポイントサービス、在庫物品の管理などへも有用性が確認されており、今年の夏からオープンソースにて一般公開することが明らかになっている。

先ほど触れたようにmijinとNEMはその利用目的が異なる。APIでの互換性を持ちつつも、mijinでは処理機能の向上に特化している別の製品となっているが、容易な作業でNEMのブロックチェーンへの参加も可能。

そして今年の夏に公開が予定されている「Catapult(カタパルト)」はmijinとNEM双方にて採用されることも公表されている。

Catapultはブロックチェーンシステムのコアエンジンであり、プログラミング言語C++を採用することで処理能力や安定性の向上が見込まれている。

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◇今後のテックビューロ社のビジョン

今回の発表に合わせてテックビューロ社から以下のコメントが発表された。

「以前から伝えられている内容もありますが、テックビューロ社とNEMが業務提携を行っていくことはひとつの企業とひとつのオープンソースコミュニティがリンクし、元々は異なるビジョンが溶けあうという世界でも例のない挑戦となります。

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それぞれのコミュニティーのカルチャーを維持しつつ、トラブルを起こすことなくテクノロジーリソースを同一とする革新的なエコシステムは以前から時価総額が上昇しているNEMの価格が示すように結果を出しつつあります。」

そして朝山氏は以下のように述べている。

「テックビューロ社とNEMコミュニティとの提携の影響を示すひとつ示唆がNEM基軸通貨であるXEMの価格が時価総額にて60倍の発展を遂げたことが挙げられます。今回の発表に至るまでテックビューロ社の製品であるmijinとNEMつながりを適切に述べる機会も多くなく、mijinの開発者とテックビューロ社は『本当に存在するのか』といった事実無根の評判を受けることもありましたが、実験とそれが得る結果を積み重ねてきました。そのプロセスはテックビューロ社とNEMの関係をより近づけ、連携を洗練し今回の発表に至ることができました。そして今回の発表に至れたことが革新的なエコシステムの生んだひとつの結果と言えます。テックビューロ社とNEMの立ち位置を適切に伝えられたことと、2016年の夏を目標に続けるCatapultブロックチェーンエンジンの発表とオープンソース公開がさらに正確な我々の姿を伝え、mijinとNEMをさらにスピードを増して成長させると確信しています。」

そしてすでにテックビューロ社と提携を発表しているDragonfly Fintechの代表であり、ブロックチェーンプロジェクトNEMの重要メンバーに名を連ねるLon Wong氏もコメントを公表した。

「日本におけるNEMの発展と広報をリードできる朝山氏と時期よく繋がれたとこは大きなプラスになります。日本だけでなくヨーロッパやアメリカなど西欧でもNEMの利用方法について議論されていますが、その中でも日本でのNEM導入は一歩リードしていると感じています。朝山氏がオフィシャルにディレクターとなることで、日本でのNEMの存在がひとつ上のステージに進むと考えています。」

イーサリアムの下落やビットコイン半減期を控える中、その代替投資先が探られているとの話もある。

XEMは次に訪れる台風の目となるか。

 

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