R3、銀行向けブロックチェーンシステムに関する特許を出願、2017年実証開始予定

アメリカ合衆国に本拠を置くブロックチェーンスタートアップR3が、金融機関のブロックチェーン技術導入を視野に入れCorda(コルダ)の特許申請を行ったことが明らかになった。

R3は銀行で利用される新プラットフォームConcord(コンコード)の開発を進めており、その中へコルダが組み込まれている。

R3が2015年9月に組織したコンソーシアムには世界の大手銀行約60行が名を連ねており、その中にはゴールドマンサックス、バークレイズなどが含まれる。

デビット・ルター氏(R3共同設立者)はこれまで技術革新による悪影響を受けることが無かった金融業界が、ブロックチェーンテクノロジーの誕生により業界初とも言える技術的転換点を迎えている、と捉えている。

デビット氏はこう述べる。

「これまで金融機関は取引に必要となるコスト削減を行ってこなかったとも言える。それは金融取引システムに関するテクノロジーイノベーションが無かったからだ。しかし、ブロックチェーンテクノロジーの登場により、従来のシステムを利用する銀行のコスト削減は非常に困難となるだろう」

先ほど登場した「コンコード」とはブロックチェーン技術「コルダ」を利用した金融機関向けプラットフォームを目的としたR3の理想像である。

これは金融機関の業務で必要となる特定の口座残高の履歴把握、証券取引機能などを盛り込んだシステムとなる。

またイーサリアムに代表されるスマートコントラクト機能も取り入れられており各金融機関のエンジニアが必要に応じて機能を追加できる。

またコンコードの開発と並行してR3は70を超える国の規制委員会と調整を進めている。現行の金融機関には様々な規制が存在するため、システムの刷新には多くの障害がある。

R3はコンコードのリリースを2016年度中としており、その後本格的な実証実験をコンソーシアムに関係する銀行と進めていくとしている。

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