7月19日、Counter Partyからブロックチェーンを用いての分散型ファイルストレージシステムの実装を進める「Storj(ストレージ)」プロジェクトの最新情報が明らかになった。
Counter PartyのTrevor Altpeter氏により発表された内容によると、分散型ファイルストレージシステム「Storj」が7月8日にテストグループCの段階に入ったとのこと。
今回StorjがテストグループCに入ったことは、今年の夏の製品版リリースに向けての最終テスト段階に入ったことを意味しており、プロジェクトにとって非常に重要な発表であると伝えている。
Trevor Altpeter氏はこう続けている。
「今年の夏に予定している製品版リリースに向けて、最終テスト段階であるテストグループCが始まったと伝えられることが非常に嬉しいです。
テストグループCとは今までのテストと異なり、初の実際の利用状況に基づいたネットワークコンディションを想定して行います。
そして今回のテストグループCへの参加者には合計1,000,000 SJCXとなる報酬の一部を手にする機会が得られます。
テストグループCの参加者への報酬はネットワーク上でのデータの保存、転送に関するレポートを経て、数ヶ月後に配布される予定です。
テストグループCへの参加方法は以下に記載します。テストグループCへ参加するためにはStorjを共有するためのアプリケーションをダウンロードしてください。
テストグループCの期間中にプロジェクトチームから新しいバージョンへのアップデートをお願いすることもありますが、その場合はアップデートをお願いします。
テストグループCの期間中に行われるアップデートはバグの修正とシステムの改良を目的としています。
そして今回のリリースは製品版リリース前のベータ版のソフトウェアであり、何か不具合が起こることも想定してください。
ご支援ありがとうございます。
テストグループCについての詳しい内容は、こちらの“テストグループCに関する詳細”から確認することができます。」
◇今回のリリースに合わせ3人が新たにStorj Labsへ加わる
そして関連するニュースとして、Storj Labsに新たに3人がテクニカルアドバイザリーボードのメンバーとして加わったことが伝えられた。
以下はそれに関するCEOショーン・ウィルキンソンのコメントである。
「我々の組織は今月のリリースのために新たにマイケル、タイラー、ウォーレンがチームに加わったことをとても喜ばしく思っています。
Storjはソフトウェア開発者のために特別に製作されています。
そしてソフトウェア開発者へ従来の非分散型システムよりもセキュリティ性能、パフォーマンス性能に優れた、分散化しエンドツーエンドに暗号化されたストレージネットワークを披露できることを喜ばしく思います。」
今回新たにテクニカルアドバイザリーボードに加わったメンバーに関する詳細は、こちらから。
◇“What is Storj” の第2部もリリースとなる
また今回の発表に合わせて、全3部からなる“What is Storj”シリーズの第2部となる“The Storj ツールセット”もリリースされたことが伝えられた。
The Storj ツールセットに関する説明としては以下の内容がアナウンスされた。
StorjShareとはStorjプロジェクト内の、ユーザーが空いているハードドライブを有料にて貸し出すサービスを指す。
「The Storj ツールセット内の“StorjShare”はファーミング用クライアントです。StorjShareはユーザーのセットアップと、マシン上でのファーム実行を容易にします。
StorjShareはより高度なユーザーのためのコマンドラインインターフェースとして自動化を可能にします。
コマンドラインインターフェースではユーザーの共有用ストレージスペースや保管場所、また支払いアドレスを設定することができます。また契約に関する交渉、すべてのネットワーク通信の処理なども行えます。
そしてネットワークを利用してストレージをレンタルさせるユーザーのために、私たちはブリッジを作成しました。
ブリッジはレンタル用サーバーのために契約交渉や支払い、また他の必要数などを処理するために設計されています。」
The Storj ツールセットについての詳細はこちらから。
2014年にブロックチェーンテクノロジーを用いた分散型ファイルストレージシステムとして、ホワイトペーパーを公表、その後システムの実装を進めてきたStorj。
今年4月に発表されたベータ版では参加者が招待制となっており一部のユーザーに限られていたが、今回のテストグループCでは一般から広く参加者を募る形になっている。またイーサリアムプラットフォーム創業者のVitalik Buterin氏も評価していたプロジェクトだ。
今後の続報に期待したい。
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