【フィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)とは】 -金融情報大手が参入するビットコイン取引所情報まとめ-

 

◇フィスコ仮想通貨取引所(フィスコ・コイン)とは金融情報配信企業、フィスコが運営するビットコイン取引所

フィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)とは日本の金融情報大手企業である、株式会社フィスコが設立したビットコインやイーサリアムに代表される仮想通貨の取引所である。2016年4月12日に設立登記申請が行われ、現在運営開始が待たれる。株式会社フィスコの本社所在地は東京都港区であるが、取引所フィスコ・コインの所在地は大阪府岸和田市となっている。

フィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)の出資企業にはフィスコのグループ企業が名を連ねている。出資比率の高い順に株式会社フィスコが3千万円、フィスコの親会社であるSEQUEDGE INTERNATIONAL LIMITEDが2千万円、そしてフィスコのグループ企業である株式会社ネクスグループ、株式会社SJIがともに500万円となっている。

(フィスコ・コインの取引所名称からフィスコ独自の通貨発行を示唆するという説もあるが、現在発表されている取引仮想通貨はビットコインのみである。)

またフィスコ自身がグループにテクノロジー企業を抱えているため取引所を運営するための業務システムの販売、及びそのコンサルティング業務を事業内容に据えている点もフィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)の特徴と言える。

フィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)のさらなる概要については詳細が明らかになり次第、レポートしていく。

 

◇フィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)を運営する株式会社フィスコとは

フィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)の運営を担当している株式会社フィスコとは1995年に創業された、独立した金融情報配信サービスを事業の軸とする日本の企業。本社は東京都港であり、本店の所在地は大阪府岸和田市である。

日本におけるインターネット黎明期より、インターネットを利用した投資などの金融情報に関する情報を配信するサービスを開始した。その後金融情報配信サービスとして成功を収め2006年に現在のJASDAQにて株式を公開するに至った。

以下に株式会社フィスコが提供するサービスの一覧を示す。

  • マーケットリサーチ

マーケットリサーチとはフィスコが提供する主軸サービスとなる、金融情報の配信サービスとなる。各分野の専門アナリストが1日約500ほどのリサーチ情報をリアルタイムに作成している。企業向けと個人投資家向けの2種類の情報を配信している。企業向けのものとしては国際的な情報配信企業であるブルームバーグやトムソン・ロイターやYahoo!といったポータルサイトへも金融情報を提供している。

  • フィスコ・フィナンシャル・カレッジ(Fisco Financial College)

フィスコ・フィナンシャル・カレッジとはフィスコが提供する投資に関するスクールである。投資の各分野に合わせた講座を用意してありそれぞれ専門の講師を用意している。

その後2008年のリーマンショックに代表される金融危機後に一時業績の悪化を迎えるが、2010年にSEQUEDGE INTERNATIONAL LIMITEDが筆頭株主となり事業の再構築を進めている。

その後多くの企業の連結子会社化を進め、現在に至る。以下が主な子会社となる。

  • 株式会社ネクスグループ (NCXX Group Inc.)

株式会社ネクスグループ は東京都港区に本社を置き、岩手県石巻市に本店を持つ通信機器製造メーカー。何度か名称変更を行っており、以前の名称は本多エレクトロン株式会社、株式会社ネットインデックス、株式会社ネクストなる。PHSのデータ通信カードや、電力線搬送通信と呼ばれる電力線を通信回線として利用するためのルーターを製作している。

  • 株式会社ネクス・ソリューションズ

株式会社ネクス・ソリューションズとは東京都港区に本社を置き、コンピュータ向けソフトウェアの開発、運営、販売からコンサルティングを提供する企業。提供サービスには商用車の走行データ管理システム、農業、介護向けICTとなる

  • 株式会社フィスコダイヤモンドエージェンシー

株式会社フィスコダイヤモンドエージェンシーとは東京都港区を本拠とするこう広告企業。無料利用のできるキャラクターを集めたサイト「キャラネル」の運営などを行う。

 

◇フィスコによるフィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)設立予定発表後の流れ -高まる市場の期待-

フィスコ株式会社による「フィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)」設立の知らせは2016年3月16日に行われた。

当初の発表によると4月1日の運営会社設立、並びにフィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)の開設を予定していた。

フィスコによるフィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)設立の発表が明らかになると株式市場に大きな動きが見られた。現在運営を行っている国内のビットコインなど仮想通貨取引所は、ビットコイン自体が誕生してから10年以内といった背景もあり開設してから数年以内の物が主である。

日本においてはビットコインの普及よりも早くマウントゴックス(Mt.Gox)取引所の破綻事件や、仮想通貨を利用した詐欺事件も存在し、ビットコインや仮想通貨に対するマイナスのイメージも多く取り巻いていた。

そしてビットコインや仮想通貨自体が投資対象での購入が多数を占めるなど、国などの管理母体を持たない仮想通貨自体の性質も相まり、ボラリティと呼ばれる価格変動率が他の有価証券などと比べ大きいことも普及の足止めとなる要因だ。

そのため投資に興味を持つ投資家の中でもビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨への投資を躊躇する動きもあったと推測される。

そのような背景を受けて3月16日のフィスコによる取引所「フィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)」開設の動きは、投資家の注目を集める結果となった。

その動きを裏付けるようにフィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)開設発表後、フィスコの株式は市場の注目を集め連日ストップ高を記録。

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2月の時点で200円台を推移していたフィスコの株式は3月23日には最高値657円を記録するほどの上昇を見せる。

国内におけるビットコインや仮想通貨に対する期待の表れとともに創業20年、株式公開後10年を経過している企業、さらに金融情報の配信を主サービスとしているフィスコの仮想通貨事業に対する参入は、市場にインパクトを与えた。

金融や投資に関する多くの知見を有するフィスコの仮想通貨事業への参入は、フィスコ自身がアドバンテージを持つと同時に市場のニーズを充分に満たす金融情報となった。

 

◇その後親会社のフィスコ株式売却、フィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)設立延期と修正点の発表

3月16日のフィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)開設発表後の3月28日、株式会社フィスコの親会社である香港のSEQUEDGE INTERNATIONAL LIMITEDが保有していたフィスコの株式を一部売却していたことが明らかとなった。

伝えられた内容によると、SEQUEDGEが売却したフィスコ株式は約100万株で、SEQUEDGEが占めていたフィスコの発行株式47%(1515万株)の9%を売却したとみられる。

そのことによりSEQUEDGEの保有株式は38%(1427万株)へと変化したが、主要株主としての立場に変化はなかった。

 

そして設立予定日である4月1日を過ぎ、3日にフィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)の続報が発表された。

主な変更点は以下の通りとなる。二重傍線上部が当初の発表内容、二重傍線下部が変更後の内容となる。

変更箇所には下線を付してある。

 

  1. 代表者の役職 / 氏名  :   代表取締役 / 俵 健太郎
  2. 設立年月日      :   平成28年4月1日(予定)
  3. 資本金        :   6000万円(予定)

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  1. 代表者の役職 / 氏名  :   代表取締役 / 越智 直樹
  2. 設立年月日      :   平成28年4月15日(予定)
  3. 資本金        :   資本金 3000万円 資本準備金 3000万円(予定)

 

フィスコ側は当初の予定から開設を遅らせる理由として、フィスコ親企業のSEQUEDGE INTERNATIONAL LIMITEDが香港に拠点を置いている海外企業のため、取引所開設に必要な書類を準備、手続きに予定以上に時間を要していると伝えた。

市場の期待する取引所の開設は予定を遅らせることとなる。

 

◇そして明らかになったフィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)設立登記申請の告知

そして4月12日、フィスコからフィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)に関する新たな知らせが明らかになった。株式会社フィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)の設立登記申請を終えたとの知らせだ。

フィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)の取引所としての運営開始予定日はまだ明らかになっていないが、当初予定からやや遅れながらもフィスコ・コインが誕生したと言える。

フィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)の開設が明らかになった後、3月末日にバイクリメンツ株式会社が新取引所「Lemuria」を開設、株式会社テックビューロが運営する取引所「Zaif」が4月初旬の運営開始日に合わせ取引高10億円を記録、そして先日も取引所bitFlyerがイーサリアムをFXにて部分導入するなど、各取引所の動きも活発になっている。

この動きはフィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)開設報道と無関係ではないとするのは考えすぎだろうか。

今後の日本における仮想通貨普及のキーを担うと予想される、フィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)。

今後の続報が期待される。

 

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※追記:2016年7月1日付で株式会社フィスコ・コインから「フィスコ仮想通貨取引所」へ商号変更

 

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1 Comment on 【フィスコ仮想通貨取引所(元フィスコ・コイン)とは】 -金融情報大手が参入するビットコイン取引所情報まとめ-

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  1. Eストアーがフィスコ取引所と提携、今年度中に12,500社でビットコイン決済利用可能 – 仮想通貨通信

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