分散型ファイルストレージシステム「Storj(ストレージ)」を開発するStorj Labが、サービスのβ版を公開したことが明らかになった。
Storjとはブロックチェーンテクノロジーを利用したファイルストレージシステムで2014年にホワイトペーパーが発表され、開発が行われていた。
今回発表されたβ版はクラウドプラットフォームにて提供されるようだ。
Storj Labsによると現在公開されているβ版を利用できるユーザーは招待を受けたユーザーのみに限定されており、一般公開されるのは試用期間を経てからになるとのこと。
DropboxやGoogle Driveなどのクラウドを用いたストレージサービスがすっかり定着するなかで、ブロックチェーンテクノロジーを活用したデータの保管については多くの企業が興味を示している。
スマートコントラクトプラットフォームとしての地位を固めつつあるイーサリアムの創業者である、Vitalik Buterin氏もStorjについて言及している。「Storjに代表されるブロックチェーンを用いたファイルストレージシステムは非常に高いポテンシャルを持っている。現在のファイルストレージサービスの市場を効率化し、現在よりもより高精度なセキュリティレベルにてサービスを提供できる」
◇次世代のファイルストレージ「Storj」と特徴とは
まず、Storjを利用するのに必要な金額は1月に約2円だ。それで1GB分の利用ができる。
非常に安価な利用料にも関わらず、Storjにより共有されるデータはすべて暗号化されており、ブロックチェーンテクノロジーの特徴であるピア・ツー・ピア方式により通信速度も保証されている。
Storjのブロックチェーン上にデータは共有、保存されているため特定の範囲にしかアクセスできない状況でも、データのアクセス速度は変わらない。
その他StorjではStorjcoinと呼ばれる独自通貨を発行しており、現在0.09ドルほどで取引がされているとのこと。
Storjcoinは元来、ソフトウェアを開発するプロジェクトのためのソースコード管理サービス「Github」内のオープンソースプロジェクトとして生まれたものだ。
リリースに至るまでの、開発から利用シミュレーション、そして度重なる改善作業。その膨大な作業に対して、多くのエンジニア達の惜しみない貢献が1つの形になりつつある。
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